ランニングにスマホのアプリを利用している方は多いと思います。私も「Runtastic」というアプリを使っていました。基本的な機能は無料で利用できますが、日本語でのラップ読み上げなど便利な機能を備えた上位版の「Runtastic PRO」を利用するには¥5000/年を支払ってPremiumメンバーになる必要があります。私はPremiumメンバーとしてPRO版を利用していました。

しかし、ある時期からGPSウォッチも併用するようになると、計測の精確さ、リアルタイムでのペース確認のしやすさ、ランニング中の携帯のしやすさ、どの面でもGPSウォッチのほうがすぐれていることを実感し、Runtasticのほうは別に使わなくてもいいんじゃないかと思うようになりました。それでも使い続けていたのは、スマホを携帯しないことへの不安があり、どのみちスマホを携帯しないといけないのであれば、せっかくだからアプリも使ったほうがいいという、消極的な理由でした。しかし、よく考えてみると、スマホを携帯していても、ランニング中に来た連絡に気付くことはほとんどなく、結局、ランニングを終えて帰宅してから返事をすることが多いのですが、それで特に問題が起きたこともありませんでした。ということは、スマホを携帯しようがしまいが、実際には変わりはないということであり、心理的な不安さえ克服できれば、ランニング中にスマホは不要ということになります。そんなことを考えていた矢先に、Runtasticに変なバグが発生しました。

RUN BACK TO THE PAST ― ランニングアプリにタイムスリップ機能が・・・!!

まあ、これはこれで面白いバグなので目くじら立てることでもないのかもしれませんが、せっかく走った距離が全く記録されないのでは、ランニングアプリの意味をなしません。これまでも細かいバグはいろいろありました。この際だから、もう利用をやめることにしようかと思い、試しに思い切ってスマホを持たずにGPSウォッチだけでランニングに出かけてみました。その結果、何も起きませんでした。何の問題もなかったのです。一度、経験したことにより、スマホを携帯しないことに対する心理的不安はほぼなくなりました。以後、私はランニング中にスマホを携帯しなくなり、Runtasticも利用しなくなりました。
ちょうど、そんなタイミングでRuntasticから以下のようなメールが来ました。

Runtastic Premiumメンバーシップの期間延長に伴うお支払いが完了しておりません。今後も快適にRuntastic Premiumメンバーシップをご利用いただくため、お支払い手続きの完了をお願いいたします。

なるほど、ちょうどPremiumメンバーシップの更新時期だったのです。あいにく私はもう、Runtastic自体の利用をやめることに決めたので、「快適にPremiumメンバーシップをご利用」する必要はなく、支払い手続きもせずにほっておきました。

すると、しばらくして、またRuntasticからメールが来ました。

Runtastic Premiumメンバーシップのお支払い未完了をお知らせするメールを7日前に送信いたしましたが、ご確認いただけましたでしょうか。ご多忙な中恐縮ですが、できるだけ早くお手続きを完了していただけますよう、お願い申し上げます。
弊社でも、できる限り早く手続きを完了し、ユーザー様に一日も早くRuntastic Premium会員サービスをご活用いただきたく思っております。以下よりお支払いに関する情報を直接ご入力ください。

いや、だから、「一日も早くRuntastic Premium会員サービスをご活用」するつもりはないんだって。「Premiumメンバーシップを解約される場合はこちらにご連絡ください」などという案内があれば連絡しますが、そういう案内は全くなく、「お支払いいただかないとPremium会員サービスが活用できないですよ」と言っているだけですから、このまま支払わないでおけば希望通りPremiumメンバーシップが停止になるだろうと思い、やはりほっておきました。すると、再びRuntasticからメールが届きました。

これまでに二度にわたり、メールにてお支払いを速やかに完了していただくようお願いしましたが、未だにRuntastic Premiumメンバーシップのお手続きが完了しておりません。Runtastic Premiumは、ご加入いただく際にご了承いただきましたとおり、自動的に更新されることになっております。
規約内容に則り、弊社ではPremiumメンバーシップの全機能を継続して提供して参りましたので、滞納金額を速やかにお支払いいただきますよう、お願い申し上げます。
万が一このメールに対しても行動を起こしていただけない場合には、残念ながら法的な手段をとることになりますので、ご了解ください。

いきなり滞納者扱いされ、「法的手段をとる」と脅されてしまいました。「ご加入いただく際にご了承いただきましたとおり、自動的に更新されることになっております」―そんな了承した記憶はありませんが、よく読まずにクリックしてしまった私が悪いので、これは仕方ありませんね。要するにRuntasticとしては、最初のメールが送られてきた時点で、すでに自動更新がなされており、Premiumメンバー限定機能の提供も継続している、したがって料金の支払いは義務であって私に選択の余地はない、ということらしいのです。しかし、それなら最初から「すでに自動更新されましたので、お支払いをしてください」と言うべきではないのでしょうか。最初と2番目のメールでは「今後も快適にRuntastic Premiumメンバーシップをご利用いただくため、お支払い手続きの完了をお願いいたします」「できる限り早く手続きを完了し、ユーザー様に一日も早くRuntastic Premium会員サービスをご活用いただきたく思っております」とあって、これを読む限り、Premiumメンバーシップを利用するつもりがなければ支払う必要がないと思うのが普通です。「できる限り早く手続きを完了し、ユーザー様に一日も早くRuntastic Premium会員サービスをご活用いただきたく思っております」というのは言い換えれば、「手続きを完了するまではPremium会員サービスは活用できない」ということであり、Runtasticの「自動更新して機能も継続して提供しているんだからさっさと払え」という主張と明らかに矛盾しています。

そもそも、自動更新するのであれば、事前に「もうすぐ更新の時期です。解約の意思表示がなければ自動更新になります。解約したい場合は、以下の通り手続きをしてください」という案内をするのが普通だと思いますが、そんなものは一切ありませんでした。どうにも腑に落ちません。

そうは言っても、すでに自動更新されてしまったのであれば、支払わないわけにはいきません。法的手段に訴えられても面倒です。泣く泣く、もう二度と利用しないことがわかっているサービスに¥5000を支払いました。そして、ただちに解約手続きをおこなうことにしました。もちろん、解約手続きをしても¥5000は返ってくることはなく、Premiumメンバーシップが停止になるのは、今回更新された契約が終了する来年の7月ですが、とにかく一刻も早く解約手続きをすませたい気分だったのです。

ところが、肝心の解約手続きについて、Runtasticからのメールにもホームページにも一切説明がありません。「解約したければ自分で調べろ」ということらしいです。そこで自分で調べて無事、解約したわけですが、長くなってしまったので、続きは別の記事にします。

続き

Runtastic Premium解約レポート(2)